今後の薬剤師派遣の働き方について
これまで派遣でご勤務されてきた方々は、最近になって派遣先が大幅に少なくなっていることを実感されている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
その理由は、現在の新型コロナウイルスの影響によるものだと思われている方がほとんどだと思います。もちろんこの影響が大きくあることは事実です。
ただ、派遣求人はコロナウイルスが流行する前から徐々に減少してきているように感じております。
その要因は、診療報酬改定や薬価差益の削減などによる企業側の収益の減少や市場の成熟化による新店オープンの鈍化などの人員の充足化による影響が派遣縮小に繋がっていることもございます。
最近では0402通知でもありましたが、非薬剤師がピッキング業務などの一部が解禁になり、これまで以上に派遣の需要が減っていくことも予想されます。
これらの影響などにより派遣の求人数が減少し、人気エリアなどは募集が集中してきている為、派遣会社の価格競争も始まってきています。
これまで派遣で勤務されてきた方は時給3,000円以上と高額時給が支給されていた方も多くいらっしゃると思いますが、現状2,000円台前半まで落ちてきている場合もあります。
これまで、高額時給で勤務されてきた方々には非常に苦しい状況かもしれませんが、今後の派遣での働き方は、薬剤師の派遣が始まった約20年前のような状況に戻っていくのかもしれません。
私自身も薬剤師の派遣が流行し始めた頃からこの仕事に携わっておりましたが、薬剤師の派遣が始まった当初はパートの薬剤師の方と同様に時給は2,000円前後の方が殆どでした。
当時の派遣で働かれていた方々は、「様々な職場で経験し、勉強したい」、「家庭の事情でフルタイム働けない」、「留学がある為、短期間だけ働きたい」などの理由の方が多くいらっしゃいました。中には無償でも良いので「困っている薬局の手助けをしたい」という方もいらっしゃいました。多くの方は時給が高いから、派遣で働くというよりもご自身のライフワークや勉強の為など別に目的があった方が多くいらっしゃいました。
最近では薬剤師派遣が始まった当初と違い、「収入」と「時間」を求められる方が多くなってきたように感じられます。
今後は派遣での収入面や安定性のメリットが減っていくことも考えられる為、派遣で働く別のメリットを改めて考えていかなければいけないのではないでしょうか?
コロナの今の状況がしばらく続いていくことで、患者数が減少し、派遣の需要が少なくなる一方、繁忙期や人が集まりづらいエリアなど、一定の募集はあるとは思います。また、常勤の方が発熱してしまった際に一定期間休ませなければいけないときなどの、一時的な派遣依頼などが今後でてくることは考えられます。
産休・育休の代替要員や紹介予定派遣などの派遣自体などもなくなることはないと思います。
ただし、これまでとは派遣のスタイルが変わっていきますので、安定した収入を長期的に確保していく必要がある方や不安定な働き方に不安を感じられる方は、今一度、正社員、パートの道もお考えいただくことも大事になっていくかもしれません。
弊社では常勤や派遣などの働き方など、幅広いご提案をさせていただいております。将来的な不安など抱えられている方はお気軽にご相談下さい。